まにあくんのアダルトトレジャーエキスポ2007

かつて幕張メッセで一度だけ開催された「アダルトトレジャーエキスポ」を収録した本作は、2000年代特有の熱気と無秩序さがそのまま映像に封じ込められた盗撮ドキュメント。きらびやかな照明と人混みのざわめきの中、視界の隙間から覗く身体のラインや動作が、まるで実際の来場者になったかのような没入感を生む。レビューでも「実際に行ってるような気持ちになる」と語られており、当時の空気ごと体感できる臨場感が最大の魅力といえる。

画面に現れる女性たちはステージ出演者やイベントコンパニオンなど、露出度の高い衣装に身を包み、それぞれが観客の視線を集める。デザインの異なる下着やミニスカ、網タイツなどが視覚的フェチを刺激し、キャラクターごとに雰囲気も異なる。ある者はあどけなさを残し、また別の女性は自信に満ちた笑顔で挑発的な仕草を見せる。観る側の「どの娘が一番良いか」を選ぶ楽しみもあり、ファンにとってはまさにイベント系AVの原点的な素材となっている。

プレイというよりは、視線そのものが官能の主役となる構成だ。限られた収録時間の中でも、カメラが捉える腰の動きや身体の反転、時折交錯する視線が生々しい。ヘッドホン視聴を薦めるレビューも多く、現場音や衣擦れ音がリアリティを強調しており、音フェチや空間臨場感を重視する層にも支持されている。「目的の娘の時間は短いが、そのシーンだけで興奮した」と語られるように、一瞬の覗きが持つ高密度なエロスを丁寧に拾い上げた作品だ。

レーベル「まにあくん」らしい飾らない構成で、素人感と現場感の共存が特徴的。編集も極力手を入れず、リアルな距離感を重視することで、視聴者の voyeuristicな快感を引き立てる。マニア向けAVとして、過剰演出よりも記録性・レア性に価値を置いた柔らかな作りは、同系統のオムニバス映像の中でも異色の仕上がり。かつてのイベント文化そのものをアーカイブ化したような一本で、まさしく“伝説”の価値を再確認できる内容となっている。